ボルダリングやフリークライミングが日本でも一般的なスポーツになってきました。

自宅やガレージなどに自分だけのクライミングウォールを作ってみたいと思われる方も結構多くいらっしゃると思います。しかし、プライベートウォールの作り方を詳しく説明したサイトはほとんどありません。


私は、九州の鹿児島県、宮崎県などでボルダリングジムを経営しておりました。今は廃業してしまいましたが、私が開業した当初はボルダリングジムが作れる大工、施工業者は大変少なかったです。そのためボルダリングジムを自作することを思いつきました。建築については全くの素人でしたが、自分で電動工具を買いそろえ、木材、鋼材を様々なところから購入し、みようみまねでクライミングウォールを作りました。


建築関係のお客さんからアドバイスをいただいたりするうちにだんだんボルダリングジムづくりが上手くなり、10年もやっているとプロの壁職人と遜色ないレベルでクライミングウォールが作れるようになりました。


クライミングウォール作り、クライミングホールドの自作、クライミング用のハリボテ(木材、FRP)等の独自の技術を習得しました。しかし、様々な事情があってボルダリングジムは廃業しました。クライミングウォールづくりに関しては、今後技術が風化してしまいそうです。


それではもったいないので、Youtubeやこのサイト等でプライベートウォールの作り方をしっかり説明しておきたいと思いました。ちょっと同業者(クライミングウォール職人)の方にはちょっと迷惑なサイトかもしれませんが、ここのサイトに載っている技術に関しては職人の方は、基本中の基本だと思います。壁職人の方は、ここの技術よりも2歩も3歩も高度な技術な技術を習得して頂きたいと思います。それが職人のこだわりというか誇りになるのではないか、高い技術力の習得のモチベーションになるのではないかと考えております。


あと、プライベートウォールの作り方が公開されることにより、日本のクライミングのレベルアップが間接的にはかれるかもしれません。私がボルダリングジムを開業した頃に、その地域で初段のグレードを登れる人は3~5名程度しかいませんでした。しかし、練習場所が確保できると一気にレベルが上がって、20名以上はそのグレードが登れるようになりました。


私は経験上、クライミングウォールができて、トレーニング環境が劇的によくなることでその地域の人たちのクライミング能力が飛躍的にアップするのではないかと考えています。日本でたくさんのクライミングウォールが建設されて、間接的にでも技術向上に役立ててもらえればと思います。

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